合気道を通じて心身を鍛練し、あらゆる面で広く人類社会の向上をはかることを目標とします。

守清館稽古メモ(31杖稽古その3)

■守清館メモ(早朝31杖稽古)(h24.11.23)

守清館は、若い道場で有段者のほとんどが初段、弐段です。みなさんがここに来て31組杖ができるようになりました。杖術の中から如何に体術を学ぶか、体術をしながら如何に杖術で学んだことを体術に生かすか。

全員に言えることは、杖でも体術でも、どうしても手のふりばかり目立ち足、体捌きと手が一体にならない。このことを自覚している方はまだ少ないのですが、「肩に力が入っている」と感じつつ中々直せないと自覚している会員の方が
おられ、これは杖の稽古を始めて本当に良かったと感じています。体術がうまくならないと、杖術もうまくならないですし、杖術で発見でき稽古した成果は、体術に現れるという稽古の手がかりがつかみやすくなってきたからです。

初段や、弐段の時にどういう稽古を重ね、どういう風に体を作っていくかはとても重要だと考えています。指導者である私が初段、弐段の時に稽古した内容をうまくみなさんに伝えると同時に、杖筋、剣筋を体術に重ねるることによる「相手を崩す線(ライン)」研究に役に立ち、新たな指導方法も出てくることを楽しみになってきました。

 

■守清館メモ(早朝31杖稽古)(h23.)

守清館での朝早杖稽古もようやく、31組杖の単なる型から体術レベルの本質的な稽古ができる方が出てきました。

杖の稽古により、真っ直ぐな姿勢で真っ直ぐに手を振り下ろす。臍下丹田と足(体)の捌きで手、杖を動かすこと、撫で乗り落とすことの感覚が掴めはじめてきました。杖での振り落とし、突きでの本来の間合いが掴め、杖と杖との接点の会話が始められるようになって来ました。

まだまだ、基本の素振りが足りないので、後ろの足、体に近い手に習熟が必要ですが、お互いの合わせが合うと、柔らかい杖筋(じょうすじ)の動きの線が、体術での線とレベルが同じところに来はじめました。軟らかい動きは、厳しい鞭にも、鋭く強い相手の中に入る突きにもなる美しい動きで相手を「撫で乗り続ける」動作と一致し、常に相手の中心を捕らえてはなさない。そうしたものになる兆候が生まれてきました。

相手との接点で相手の体を伸ばしながらそこに自分の体重を乗せ続ける、「撫で乗り続ける」ことで相手を崩し続ける稽古が、体術でも、杖術でも変わらぬものになる手ごたえを感じはじめています。

一連の31杖の稽古を通じ、感じることは、今迄体術でどういう合気道を目指し、それに向いどのように稽古してきたかということが一番重要だということでした。その体術での意志があって、杖の稽古の道が開けてきたと感じました。その中で杖に学んだことを再び体術に活かし、徐々に核心に迫れると実感しています。

これからが本当の「31杖の組杖」を利用して、杖筋での芯と柔らかさのある稽古が始まります。その中心はやはり、単純な全身を使った「素振り」にあると思っています。

日付:2012/11/23 11:18

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